シーカヤックの津波対策

1. はじめに 6. 役立つ知識 11. 更新履歴
2. 課題と目的 7. ダウンロード
3. 地震,津波を知る 8. リンク集
4. シーカヤックの津波避難行動 9. 掲示板
5. 把握しておくべき情報 10. 最後に トップページ

6.役立つ知識
6.1 オフライン地図アプリによる避難支援
6.2 海抜の調べ方
  6.2.1 Google Earth
  6.2.2 Google Earthで色別標高地図を参照する
  6.2.3 地理院地図
  6.2.4 マピオン
  6.2.5 その他の方法
6.3 水深の調べ方
  6.3.1 海洋台帳
  6.3.2 その他の方法
6.3 海での情報入手手段
  6.4.1 地震発生を知る手段
  6.4.2 津波警報・注意報を知る手段
  6.4.3 海上避難後の情報入手手段

6.役立つ知識

本章では,その他の有用な知識について記載します。

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6.1 オフライン地図アプリによる避難支援

津波到達時間が非常に短い以上,1分でも30秒でも早く避難する必要があります。その為には,地元以外でも避難ルートを把握したうえで漕ぐことが重要ですが,地図やGPSによるナビゲーションが必要な時もあると思います。Google Mapはナビゲーションをしてくれたり,避難場所や避難経路を書き込んだり出来る為大変有用です。しかし,地震発生時は通信障害が発生する可能性が高いです。そうなるとナビどころか地図を見ることすら出来なくなってしまいます。

対策として,オフラインでも使用出来る地図アプリの利用が有効なのではないかと思います。 正確に言うと,Google Mapがオフラインで使用出来るのではなく,Google Mapに自分で登録した情報をオフラインで利用可能な地図アプリに表示する方法です。

例として,Maps.meというアプリの導入方法を記載しておきます。無料で利用でき,Android版とiOS版があります。他にも類似アプリはあると思いますので,お好みに応じて調べてみて下さい。
手順(アンドロイド):

  1. GoogleストアでMaps.meで検索して,インストールします。
  2. Maps.me Googleストア

  3. 起動すると白地図状態です。
    拡大していくと,当該地域の地図をダウンロードするか聞いてきますので,ダウンロードします。容量が大きい為,必要に応じてWiFi接続を利用して下さい。

    Maps.me

  4. 地図をダウンロードしました。これでオフライン状態でもナビとして使用出来ます。
    しかし,建物は都心部を除いてほとんど記載されていませんので,必要な情報(建物)は自分で登録しておくというのがこのアプリの使い方のようです。
    あくまでも緊急用と割り切って,Google Mapと同じレベルを求めないで下さい。
    なおスマホのGPSは,GPS衛星からの電波に加えて携帯基地局の電波を使用して測位精度を高めているそうです。この為,オフライン状態では多少(個人的感覚では最大10m位?)現在位置がずれます。SIMカードを抜く,機内モードにする等して試してみて下さい。
  5. Maps.me

  6. Google Mapに自分で書き込んだ情報は,KMLファイルでエクスポートして,スマホにコピーして下さい。スマホでKMLファイルをタップするとMaps.meにインポートされます。方法は7.2.1項を参考にして下さい。
    下の画像は第7章に掲載している津波避難ビル,等高線,等深線をインポートした状態です。

    Maps.me

    下の画像の海岸から内陸(海抜40m地点)へ入っていく赤線が避難経路の記入例です。

    Maps.me


iOSは分かりませんが,大きく違わないと思います。

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6.2 海抜の調べ方

高台への避難計画を立てるのに必要な海抜(=標高)の調べ方です。色々ありますが,PCであれば,地理院地図「自分で作る色別標高図」が一番良いと思います。

6.2.1 Google Earth

一番便利ですが,精度はあまり高く無いようです。
手順:

  1. Google Earth Proのインストーラをダウンロードします。Google Earth(Top→Earthのバージョン→Google Earthプロ(パソコン用))
  2. インストールします。
  3. マウスホイールで地図を拡大し,知りたい場所にマウスカーソルを乗せると,Window右下にその場所の標高が表示されます。
  4. Google Earth

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6.2.2 Google Earthで色別標高地図を参照する

国土地理院発行の色別標高図を導入すると,下記のような標高で色分けされた地図を参照することが出来ます。地形を視覚的に把握するのに適しています。

Google Earth


手順(Windows):

  1. 国土地理院にアクセスして,地理院地図KMLデータのURLを確認します。
    なお標準地図もありますので,一緒に登録しておくと良いと思います。
    国土地理院 地理院地図KMLデータ
     URLは下記ですね(2018年9月現在)。
      ・色別標高図: http://kmlnetworklink.gsi.go.jp/kmlnetworklink/kml/gsi_relief.kml
      ・標準地図: http://kmlnetworklink.gsi.go.jp/kmlnetworklink/kml/gsi_std.kml
  2. Google Earthを起動し,Window左上の場所ペイン(ツリー)内の[お気に入り]を右クリック→[追加]→[フォルダ]をクリック。新規フォルダWindowが開きます。
  3. Google Earth

  4. [名前]に 地理院地図 と入力し,OKで閉じます。
  5. Google Earth

  6. ツリーに追加された[地理院地図]フォルダを右クリック→[追加]→[ネットワークリンク]をクリック。新規ネットワークリンクWindowが開きます。
  7. Google Earth

  8. 上側の[名前]に 色別標高図 と入力し,[リンク]に手順1のURLを入力し,OKで閉じます。
  9. Google Earth

  10. 色別標高図が表示されました。表示されない場合は,左上のツリーに追加された色別標高図の左側のチェックが入っているか確認して下さい。
  11. Google Earth

  12. 標準地図も色別標高図と同じ手順で追加します。

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6.2.3 地理院地図

国土交通省 国土地理院が公開しているシステムです。精度は一番高そうです。

精度に関しては,ヘルプ→標高について に詳しく記載されています。地域によって異なりますが,多くの地域で0.7m以内,一部地域では5.0m以内です。
手順:

  1. 地理院地図 にアクセスします。
  2. 画面下部のΛマークをクリック
  3. 画面中央の十字マークを調べたい場所に合わせると,画面下部に標高が表示されます。
    また,地図上で右クリックすると,その場所に移動し標高が表示されます。
  4. 地理院地図


また,「自分で作る色別標高図」という機能があり,任意の標高で色分けすることが出来ます。下図のように10m毎に色分けすれば微細な地形を可視化出来る為,Google Earthで表示する色別標高図よりも避難場所を探しやすいです。使い方は下記動画をご参照下さい。

地理院地図

   【地理院地図】台地・谷底、土地の小さな違いを知って防災行動に活かそう Chrome,Firefox (国土地理院・地理院地図チャンネル)

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6.2.4 マピオン

精度はGoogle Earthより高そうです。

  1. マピオン にアクセスして,地図を表示します。
  2. 画面中央の十字マークを調べたい場所に合わせると,画面右上に標高が表示されます。
    地図上で左クリックすると,その場所に移動し標高が表示されます
    また,地図上で右クリックすると,ポップアップが出てその場所の標高が表示されます。

    マピオン

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6.2.5 その他の方法

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6.3 水深の調べ方

避難海域を選定する為に必要な水深(等深線)の調べ方です。

6.3.1 海洋台帳

注)2019年4月17日から海洋台帳は海洋状況表示システムへ移行しましたが,下記記載はそのままになっています。海洋状況表示システムでは,左側メニューから,[地形・地質]→[等深線]を選択して下さい。

海上保安庁がWeb公開している海洋台帳にて,等深線データを参照出来ます。

20m,50m,100m,150m,200mが表示出来,非常に有用です。

ただしご覧頂くと分かると思いますが,拡大すると多少カクカクしていたり,小島があっても等深線が迂回していない場合があったりします。この為,精度はある程度ざっくりしたもののようですが,避難計画には十分なものだと思います。また,一番使いやすいと思います。

PC版」 「タブレット版」 (海上保安庁)

使い方は下記の通りです。
手順(PC版):

  1. 海洋台帳にアクセス
  2. [入口はこちら]をクリック
  3. 利用規約を読んで,よろしければ[利用規約に同意]をクリック
  4. 画面上部の[情報項目]をクリック
  5. ポップアップした[情報項目Window]を下にスクロールして[海洋情報]をクリック
  6. ポップアップした[海洋情報Window]内の[等深線(J-EGG500等)]のチェックを入れる
    (+マークをクリックすると,表示対象の等深線(20m,50m,100m,150m,200m)を選択出来ます。全てONのままでOKです。)
  7. マウスのホイールまたは画面左側のスライダーで地図を拡大していくと,等深線が表示されます。

海洋台帳

出典:「海洋台帳」 (海上保安庁) (http://www.kaiyoudaichou.go.jp/)

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6.3.2 その他の方法

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6.4 海での情報入手手段

海上で地震や津波に関する情報を入手する手段について記載しておきます。地震の発生を知らなければ避難せずに被災することになりますので,多重の情報入手手段を用意したいところですが,正直携帯への依存度が高いと言わざるを得ません。

携帯に届くサービスは,マナーモードであっても最大音量+振動で着信する設定になっているか確認しておいて下さい。また,ハッチに入れたりせず必ず防水ケースに入れて身に着けておいて下さい。

6.4.1 地震発生を知る手段

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6.4.2 津波警報・注意報を知る手段

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6.4.3 海上避難後の情報入手手段

海上避難後,的確な行動をとるには正確な情報入手が不可欠です。東北地方太平洋沖地震においても沖合に避難した船舶が陸地との連絡手段が絶たれた為,帰港して良いのか判断が出来ないという状況が発生していました。

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